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「失敗」は恥、こんな間違いしていませんか?

「失敗ばかりで嫌になる」

「失敗をしない完璧な人間になりたい」

そんなこと思いませんか?

私は思っていました。。。

私たちは「失敗」について、誤解しているのかもしれません。

今回「失敗の科学」作:マシュー・サイド

という本を読み、”失敗”について、学びましたので紹介させてください。

前半に、失敗を引き起こす「3つの要素」について

後半に、失敗への向き合い方について

ご紹介します。

失敗を引き起こす「3つの要素」

「集中力」は時間感覚を狂わせる

「集中」は時間感覚をマヒさせ、ときに取り返しのつかないミスを引き起こします。

代表的な事例として、ユナイテッド航空173便の事故があります。

1978年、ユナイテッド航空173便は

ニューヨーク州からオレゴン州に向けて飛行していました。

機長は飛行経験25年以上の大ベテラン、副操縦士も13年の飛行経験を積んでおり、

順調な飛行を続けていました。

しかし、着陸の準備の際、機体から「ドン!」と音がしたため

機長は原因が判明するまで、しばらく旋回飛行を続けることにしました。

あらゆる状況と経験から、着陸すること自体に問題がないと判断できましたが、

それでも機長は心配なため、着陸に全くの問題がないことの確証を得るため

必死で頭を働かせました。

この時「失敗」が起こります。

なんと機体が燃料切れを起こしていたのです。

「いつの間にそんな時間が経ったのか」

機体は墜落しました。

「努力」は判断能力を鈍らせる

「努力」は判断を鈍らせます。

私たちは労力を費やした対象が間違っていたと判明しても、

すぐに間違いだと認めらません。

このことを「サンクコスト効果」と言います。

代表的な事例として、1992年に起きた悲しい事件があります。

イリノイ州に住む、11歳の少女が何者かに殺害されました。

警察は懸命な捜査と現場の聞き取りから

近所に住む、19歳の男性を逮捕しました。

被疑者の男性は、無罪を主張しながら、

2005年にDNA鑑定を要請しました。

被害者から採取されたDNAと不一致だったため、

これで無実が証明されたと安堵しましたが、

その後、6年間刑務所で過ごすことになります。

検察が「失敗」を認めなかったからです。

検察は犯人の有罪判決のため、多大な時間と労力をかけました。

だからこそ、犯人が間違いだと認められなかったのです。

「物語」が人を欺く

人は物語を好み、複雑な事実を嫌います。

代表的な事例として、犯罪を未然に防ぐために行われたアメリカの社会実験があります。

この社会実験は、子どもたちが刑務所を訪れ、

受刑者と会話し、如何に刑務所が辛いところであるか

ということを体感し

未然に犯罪の発生を防ぐことを目的としています。

この実験の後に行われたアンケートの結果、

受験者の犯罪発生率が下がったことがわかり、実験は大成功となりました。

この実験は、子どもたちの更生プログラムとして全米で採用されるだけでなく、テレビ番組にもなりました。

しかし、この実験は「失敗」でした。

なぜなら実験の統計は、アンケートに答えていない家庭が含まれていなかったのです。

実験の結果、無事更生した家庭だけが、アンケートに回答したのです。

なかにはこの実験で、精神的なショックを受けた子もいたそうです。

その後、実験結果に反するデータが正式に提出された後も、

類似的な実験が現れ、実験は続き、テレビ番組も継続されました。

なぜでしょうか。

それは私たちは「単純な物語」を好むからです。

私たちは

「刑務所を訪れ反省する」→「犯罪を犯さない」

という単純な物語を私たちは好んでしまうのです。

犯罪を起こす原因は単純なものではありません。

家庭、経済、社会環境さまざまな要因があります。

失敗への向き合い方

これまで、失敗の「3つの要素」を紹介してきましたが、

次に失敗に対する向き合い方を紹介します。

個人編

「失敗を受け入れ、失敗から学ぶ」

成長型のマインドセットが大切です。

具体的には

「間違えてもいい!」「恥ずかしくない!」

「人はいつからでも成長できる!」

という失敗に対する柔軟な姿勢です。

例えば、新しいことを始める際、

「完璧にしよう」「まだまだ未熟だからとりあえず練習しよう」

という気持ちが起こります。

完璧はありえません。

むしろお試しでもいいので、早めに人の目の前に出す。

そして、他者からの批判を受け入れ

改善し、成長の糧とする

この姿勢が大切です。

組織編

「失敗」から学ぶには、失敗した事実を受け入れることが大切です。

組織においては、失敗を受け入れる文化が大切です。

航空業界では、失敗はすぐさま共有され、改善が図られます。

今では事故率が下がり、安全な飛行を楽しむことができます。

このように、「失敗」を隠蔽する文化から、「失敗」から学ぶ文化の組織となることが大切です。

さいごに

「失敗の科学」を読み、失敗への向き合い方が変わりました。

また、同著者の「多様性の科学」を合わせて読むことをおすすめします。

人の成長は「失敗」から学ぶ縦の成長と、

「多様性」から学ぶ横の成長

2つの軸が大切だと感じました。

現代は変化の激しい時代、価値観はあっという間に変わってしまいます。

そんな時代だからこそ、

失敗を恐れず、失敗から学び成長する。

このことを大切にしていきたいと思います。

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