「たまたまうまくいった」
「勝負は運次第」
なんて思ったことないでしょうか。
そんな私たちの甘い考えを一蹴してくれる本、
「勝ち続ける意思力」作:梅原大吾
という本を読み、「勝ち続ける」人の考え方を知ることが出来ました。
本書は、「勝つ」ための方法を説いた本ではありません。
「勝ち続ける」ための、考え方が紹介されています。
本書を読んだ感想ですが、「すごい人だなぁ」と感心してしまいました。
そして気づいたら本書に何箇所も下線を引いてました。
今回は、そんな本について紹介させてください。
どんな人?
作者の梅原大吾さんは、「世界一長く賞金を稼いでいるプロゲーマー」
として、ギネスブックに認定されている伝説のゲーマーです。
そして彼を最も有名にしたのが、2004年の夏、カリフォルニアで開催された。
ゲームの大会「Evolution 2004」での「STREET FIGHTER 3rd STRIKE」部門の準決勝
梅原さんが、アメリカ代表のジャスティン・ウォンを相手に演じた。
「背水の逆転劇」と呼ばれる一戦です。
梅原さんが操る「ケン」が残りHP1(ガードによるHP削りすら許されない)の状態から、
ジャスティン・ウォン操る「春麗」の必殺技を
特殊なガード「ブロッキング」によりすべてを防ぎ、そこから大逆転します。
その大逆転の様は、
例えゲームを知らない人でも、感動を与える内容となっています。
ゲームには価値がない、と言っている人を黙らせる。
そんな感動がその1戦に込められています。
経歴
梅原さんが生まれたのは、1981年
そして、世界一になったのは、17歳の時
当時の日本には、当然e-sportsなどの文化はなく、
ゲームはただの娯楽であり、プロゲーマーという職業は存在しませんでした。
そんな時代に、梅原さんはゲームを追求します。
梅原さんには姉がいました。
姉は頭がよく、例えば日本国憲法を覚えるという宿題で、
梅原さんは、必死に数ヶ月かけて覚えたのに対し、姉は3回読んだだけで覚えてしまったそうです。
そんな圧倒的な才能の違いを前に、
「才能の前では、ちょっとやそっとの努力では簡単に吹き飛ばされてしまう、ならば圧倒的な努力をしてみよう」
と、思うのです。
部活などのスポーツや、勉強もしない代わりに、
僕は好きなゲームに、みんなが青春を捧げる以上に、やる気や情熱を注いでみよう。
と、必死にゲームに向き合うのです。
そこには父の教えである「好きなことをやりなさい」が影響していました。
勝ち続ける意思その1 変化し続ける
梅原さんが大事にしていること
それは、変化し続けること
例えば梅原さんに自分なりのスタイルや得意技は存在しません。
常に最善を求め変化しているため、一定の技やスタイルに落ち着かないのです。
特にゲームは、移り変わりが激しいものです。
1〜3年もたたないうちに、新しい新作が発表され
その度に、1から学び直しになるのです。
そんな業界だからこそ、梅原さんが大事にしていることは、
常に変化することなのです。
勝ち続ける意思その2 真摯に向き合い続ける
梅原さんはゲーム大会に優勝した次の日ほど、
ゲームをするそうです。
そこには、「勝っても天狗にならず、負けても卑屈にならない」
という梅原さんのゲームに対する真摯な姿勢があります。
そして常にゲームの本質を理解しようと努力します。
例えば、誰でもできる戦法や便利技は使いません。
なぜなら、マネのできる方法によって10の強さを得られても、11以上にはなれないからです。
それでは勝てたとしても、勝ち続けることはできません。
梅原さんは、全ての戦法を試し、そのゲームの全てを追求した上で、考え続け、11、12、13の強さを目指します。
勝ち続ける意思その3 成長を目的にする
勝つことを目的にしてしまうと
勝てなかったときに、今までの努力を信じられなくなってしまいます。
梅原さんは、ゲームを通して自身の成長を目的にしています。
そして、失敗を恐れません。
“階段を登れば、それが正しい階段だろうが、間違った階段だろうが、
必ず何かが残る、また違う階段を登る時に少しだけ登りやすくなる。”
梅原さんは、成長するために、たくさんの失敗をして、たくさんの挑戦をします。
結果それが勝ちにつながるのです。
さいごに
本書は私たちに、道を極めた人の思考を教えてくれます。
ゲームの世界は、変化の激しい世界です。
それは変化の激しい現実の世界でも同じことが言えると思います。
もちろん梅原さんが紹介する、勝ち続ける方法には、
メモを取る、習慣を大切にする、読書をする、基本を忠実に学ぶ、最初は上手い人の真似をするなど、基本的なものもあります。
そのなかでも、特筆して本書が大切だと主張しているのが、
「変化しつづける」
ことの大切さです。
なにも大きな変化でなくてもいいと言っています。
例えば、いつも200円の卵を買っているけど、今日は198円で卵が売っているスーパーを見つけたぞ。
ぐらいの変化でいいと言っています。
私は本書から
日々の生活に変化を見出すこと
成長に集中し、失敗を恐れない
1日1日を大切に真摯に向き合う姿勢を学ぶことが出来ました。