「面白いことを言ってみたい」
「私にはお笑いのセンスないし」
なんてこと思ったことないでしょうか。
私は考えたことがあります。
「せめて、もう少し気の利いた(相手を笑顔にするような)ことが言えたらな」
お笑いには、センスが必要だと諦めていたのですが、
「ウケる技術」 著:小林昌平、山本周嗣、水野敬也 を読み
「ウケる」=人を笑わせることは技術であり、学ぶことができる。
という事実を知り衝撃を受けましたので、紹介させてください。
この本の結論は、
お笑いはパターンの組み合わせにすぎない、覚えて実践すれば誰でもできる
というものです。
どんな本
作者の1人である、水野敬也さんと言えば、
「夢をかなえるゾウ」の作者として有名な方です。
夢をかなえるゾウは、自己啓発×笑い×感動を組み合わせた名著であり、
「最も読みやすい自己啓発本」と言っても過言ではありません。
そんな水野敬也さんが、今回ウケる技術を教えてくれます。
戦略×技術=笑い
本書では、笑いを生み出すための「7つの戦略」と「40の技術」が紹介されています。
戦略とは、スタンスのこと、会話に臨む際の構えのことです。
例えば、
「声を張り、リアクションを大きく、表情を豊かにすること」
本書では、戦略「ガイジン化」として紹介されています。
技術とは、具体的なテクニックのことです。
例えば、「天丼」
「一度受けたこと(フレーズなど)を再登場させること」などがこれに該当します。
ウケるには、戦略と技術を組み合わせることが大切です。
次に戦略と技術について、代表的なものを紹介していきたいと思います。
ウケる戦略
ウケる戦略のひとつに
「番組化」があります。
この戦略は、特にその場の間がもたないときに有効です。
彼女と初めてのデートで、ディズニーランドに行き、アトラクションが2時間待ちで会話が持たない。そんなときに「番組化」が有効になります。
例えば、待ちの時間を「クイズ番組」にしてしまうのです。
もう少し具体的に言うと、ディズニーのこと、彼女のことを質問するのではなく、
クイズにします。
「好きなディズニーキャラを当てる」、「好きなアトラクションを当てる」
と言った具合です。
この戦略は相手との関係性を構築するのにも有効になります。
このような戦略の中で、ウケる技術を組み合わせていくことが重要です。
ウケる技術
本書では全40のウケる技術が紹介されています。
40を分類すると、以下の4種類となります。
①空気・共感モノ、②キャラモノ、③前後モノ、④クリエイティブモノ
代表的な技術を具体例と合わせて紹介していきますね。
①空気・共感モノ ー例:カミングアウトー
空気・共感モノとは、場の空気を読み、その空気を拾う技術です。
例
A:君って老け顔だよね
B:だよね!この前甥っ子におじいちゃんと間違われちゃった!
ポイントは、相手に言われて嫌なことでも、卑屈にならず明るく切り返すことです。
②キャラモノ ー例:便乗ー
キャラモノとは、空気・共感モノとは逆に、場の空気を作り出す技術です。
素の自分から、モードチェンジして、あるキャラクターを演じ、演じることで笑いに繋がる「ひずみ」を生み出します。
例
上司:うなぎでも奢ってやるよ
部下:特上でお願いします!
素の自分から、おねだりキャラになりきります。
③前後モノ ー例:分裂ー
会話の前と後で逆の関係をつくることで、聞き手の期待の逆をいく、いい意味で裏切る技術です。
例
A:(笑顔で)殴りますよ。(笑顔で)ほんと最低ですね。などです。
分裂は、態度とセリフを逆にする技術のことです。
④クリエイティブモノ ー例:ミスマッチー
応用レベルの技術です。純粋に頭の中で面白いことを考えている人が得意とする技術です。
このカテゴリーは、新しい組み合わせを作る技術と、ベタな共感しやすい連想を展開する技術によって成り立っています。
例
A:スマホの電池が切れそうなんだけど、充電器持ってない?
B:持ってないな。うまい棒なら持ってるけど
話の文脈と違うものを組み合わせることがポイントです。
頭の中で違うものを組み合わせて、ありだと思ったら口に出してみてください。
さいごに
笑いを生み出すのは、パターンの組み合わせにすぎない
この事実を知った時は衝撃でした。
ただし、「知っていること」と「できること」には、大きな壁があります。
本書では、会話の中でウケる技術を何度も繰り返し
反復できるようチェックリストもついています。
コミュニーケーションは、サービスであり
お笑いは、リスク(すべるという)をとってでも相手を喜ばせる、素晴らしいコミュニケーションだと思いました。